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研究活動報告
「正信念仏偈」研究会
 親鸞仏教センターでは設立以来、親鸞のことばを課題とする研究会が続けられてきた。また、2010年からは『教行信証』をテクストとする研究会が開かれ、さらに2016年には「近現代『教行信証』研究検証プロジェクト」が発足している。本研究会では、それらの営為を継承しつつ、『教行信証』「行巻」中の「正信偈」をテクストとして、江戸期から近代、現代にわたる講義・講話・研究などをひもときつつ、読解を試みる。

「正信念仏偈」研究会報告①
 伝統に学びつつ「正信念仏偈」を読む

親鸞仏教センター研究員
東 真行
 親鸞の主著とされる『顕浄土真実教行証文類』(『教行信証』)の「顕浄土真実行文類二」(「行巻」)末尾におかれる「正信念仏偈」(「正信偈」)は、蓮如の開版(1473年)以降にあって真宗門徒のなかでも格別の地位をしめる偈文であり、日々の勤行において数多の真宗門徒にもちいられている。

 一般に親鸞といえば、『教行信証』よりも『歎異抄』に着目される状況が今なお続いているように感じられるが、親鸞の思想を学ぶという観点からはやはり『教行信証』を差し置くことはできない。とはいえ、『教行信証』は様々な経論釈の引用からなる大部の書物であり、日頃から親しまれるほど人口に膾炙していないのも事実である。だが、その一部である「正信偈」はどうか。
 『歎異抄』が日々の勤行でもちいられることはないが、真宗門徒においてはむしろ「正信偈」こそ、読誦される機会が多く、おそらくもっとも親しまれてきた偈文であるといえるだろう。つまり、蓮如が「無宿善の機」にみだりに見せることはないとした『歎異抄』よりも、ある意味では「正信偈」を通して『教行信証』が親しまれてきたともいえるのである。

 それほどまでに親しまれてきた「正信偈」だが、講義や講話が数多く遺されているものの、私たちはそれらをもとに充分に学んできたといえるだろうか。たとえば、CiNii Articles(研究論文等を検索できるサイト)で「親鸞」を検索すると、現時点(2019年8 月1 日)で5820件の論文がならぶ。これは、題に「親鸞」という言葉をふくむ論文がそれだけ書かれてきたということを意味している。ちなみに「教行信証」では799件。対照的に「正信念仏偈」では28件、「正信偈」では56件の論文があがる。
 偈の文言を一々に検索すれば、まだ幾分かの論文があがるだろうし、「親鸞」や「教行信証」といった言葉を題にふくむ論文のなかには「正信偈」について言及し、論じるものが多く存在するため、速断はできない。そもそも論文の数が本質的な問題でないことは明白である。しかし、親鸞における「正信偈」の大切さを考えるとき、この数は意外と少ないのではないかと感じられることもまた確かである。

 「正信偈」については、存覚『六要鈔』、蓮如『正信偈大意』から、香月院深励、円乗院宣明、香樹院徳龍などの講義録、暁烏敏、多田鼎、曽我量深、金子大榮、安田理深など、いわゆる真宗大谷派の「近代教学」を代表する先達による講話類、そのほか研究者による論文等にいたるまで膨大といってよい蓄積がある。それにもかかわらず、それらをふまえて内容について論じるものは決して多くはないといえるのではないか。

 本研究会では江戸期から近現代にいたるまでの伝統に学びながら、あらためて「正信偈」の読解に取り組みたい。「正信偈」をつらぬくのは、阿弥陀仏と釈尊の二尊、そしてインド、中国、日本にわたる七人の高僧への讃嘆である。その淵源には、仏・祖師たちとの出遇いとその値遇をよろこぶ信がある。真実に遇いえた親鸞のよろこびとはいかなる感動であっただろうか。そして、私たちにとって真のよろこびとは何かが問われてくる。伝統に尋ねるなかでも、そのことはひとつ見失うことなく、親鸞のことばとしての「正信偈」に接してゆきたい。
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