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研究活動報告
「三宝としてのサンガ論」研究会
  僧伽(以下、サンガ)は三宝の一つであり、仏や法と同様に仏教徒の帰依の対象である。そして、未来に向けて住持し興隆すべきものとして仏典に説かれる。ところが、さまざまな場で用いられる〈サンガ〉の語義や意味領域は多様でありあいまいでもある。本研究会では、釈尊のサンガを考察することを起点とし、仏教が東アジアへ伝来して以降、中国において議論が積み重ねられた三宝説を読解していく。これらの伝統的な三宝説の考察を通して、現代日本や真宗において仏法をいただくわれわれに現前するサンガとは何かという問題に迫りたい。

「三宝としてのサンガ論」研究会
               開催にあたって


親鸞仏教センター研究員 戸次 顕彰
■ はじめに
 仏法僧の三宝への帰依は、仏教徒であることを証明するものである。しかし、このなかの僧宝〈サンガ〉とは何かということになると、その定義が共有されているわけではないように見受けられる。もちろん信仰・生活・実践の在り方は多様であり、それらに応じてさまざまなサンガが想定されることがあっても良い。しかし、その場合でも〈サンガ〉とは何かという問題提起は不可欠である。もちろん仏や法の定義も、特に大乗仏教成立以降は多岐にわたるため、検証が必要であろう。しかし、サンガの場合は、思想や教義や立場を超えた議論が求められる。誤解を恐れずに言えば、三宝のなかで仏教者にとって最も現実的・具体的に存在するものがサンガだからである。そのサンガを考察していくに当たっては、さまざまな論点が考えられる。本研究会では、インドにおける釈尊のサンガと、そのサンガを東アジアの漢字文化圏の仏教者が、どのような共同体としてイメージしていたのかという問題の解明に迫りたい。特に中国仏教の諸文献を用いた後者の考察に力点を置くことが本研究会の特色である。
■ 釈尊のサンガ
 多くの経典の冒頭にしばしば見られる「大比丘(びく)衆千二百五十人」は、釈尊の教団を考えていくときに重要な意味をもっている。それは、初転法輪以降、多くの人々が出家して釈尊のもとへ集まり、三迦葉(さんかしょう)(優楼頻螺〈うるびんら〉迦葉・伽耶〈かや〉迦葉・那提〈なだい〉迦葉)や舎利弗(しゃりほつ)・目連が弟子を率いて出家したことによって形成された釈尊教団の人員を示す象徴的な数だからである。その形成の過程を記録しているのが律蔵であり、この「大比丘衆」が成立して以降、さまざまな教団規定が釈尊によって制定されていったというのが律蔵の説く釈尊教団の実態である。
 本研究会では、サンガ論の起点として、膨大な律蔵文献のなかから釈尊当時の三宝帰依や教団論についての確認を行う。これによって釈尊の教団がいかなる性格を有する共同体であったのかを検討していくことを課題としたい。具体的には、受戒制度の変遷とともに教団が形成されていく過程の考察がまず挙げられる。続いて律に説かれる種々の規定のなかから、「和合衆」とも呼ばれたサンガの特色を考察する。これらの考察は文献の読解が基礎的作業となるが、同時に研究会での幅広い議論によって、仏教の「共同体」論として考察し、サンガの実態解明に近づけたい。
■ 中国仏教における三宝説
 三宝・サンガ論は、東アジアの漢字文化圏においても仏教徒の大きな課題となった。特に多くの仏典を続々と受容した中国においては、諸仏典に多様な説があるため、三宝の定義・成立の次第・本末関係などについて、種々の議論が生じた。それらは、たとえば浄影寺慧遠(じょうようじえおん、523-592)の『大乗義章』「三帰義」をはじめ、道宣(596-667)・智儼(ちごん、602-668)・基(632-682)・法蔵(643-712)の著作中に見られる。以上の隋唐代の諸師は、三宝を三種類ないし数種類に分類してその特徴を論じており、たとえば慧遠の『大乗義章』は別相三宝・一体三宝・住持三宝という三つに分類する。
 また、「僧」という語義の問題に端を発し、中国の仏教者が律蔵に規定される仏教の共体をどのようにイメージしていたのかも実はよくわかっていない。しかし、中国では、南北朝から隋唐へ至る過程で、『四分律』を中心とした律学が形成され、『四分律行事鈔』のような後代に影響を与えた著作も成立した。幸いこれらの諸文献の研究から、教団論の考察が可能である。先に挙げた道宣のような律僧や仏教史家のなかからは、僧から仏・法が興隆していくとした三宝論が主張されるようにもなっていく。その場合の僧〈サンガ〉とは何を意味するのかという問題を解明したい。
 本研究会では、以上の研究を経たうえで、現代日本の仏教徒に現前する〈サンガ〉、あるいは受戒・持戒の実践を立場としない真宗における〈サンガ〉をどのように考えていくかという点に思索を深めていくことを目指す。
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