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研究活動報告
清沢満之研究会
 今年度で第7 期目を迎える清沢満之研究会は、親鸞仏教センター設立以来開催されてきた主要な研究会の一つである。今期は、清沢満之(以下、清沢[1863 - 1903])を後見人として創刊された雑誌『精神界』をテキストとして用いた研究会を開始した。  本研究会ではこれまでに明かされた研究成果を踏まえつつ、清沢の死後、『精神界』誌上に掲載された弟子たちの論稿や関連の記事を手がかりとし、歴史的視点を通して清沢がいかに語られてきたかを読み解いていく。
「語られる清沢満之」という課題
       ――雑誌『精神界』を読む


親鸞仏教センター研究員
谷釜 智洋
 周知のように後に真宗大谷派の近代教学を樹立したと評される清沢満之のもとに暁烏敏(1877 - 1954)・佐々木月樵(1875 - 1926)・多田鼎(1875 - 1937)らが集まり、共同体「浩々洞」を結び、これが母体となって明治34年(1901)1月に清沢を後見人として雑誌『精神界』は創刊された。その『精神界』の発行を企画した暁烏敏によれば、「あまり述語を用いないで、一般人に仏教の真意を伝えるような雑誌」を目指したものであるが、その誌上には、清沢と弟子らの対話によって育まれた思想である「精神主義」運動が展開されたことでも広く知られている。

 『精神界』は、月刊誌として明治34年(1901)1月から大正8年(1919)2月までの18年間、全20巻213冊が発行された。清沢は明治36年(1903)6月6日に生涯を閉じたため、『精神界』には約2年半しか関わっておらず、残りの約15年間は清沢の薫陶をうけた弟子らによって継承された。清沢亡き後も「精神主義」運動が『精神界』を通じて展開され、その運動は弟子たちによって師匠たる「清沢満之」への心象をもとに語られていく。『精神界』を清沢満之研究会の題材にすることについては、すでに第4期(2010〜13年、春近敬氏)で試みられている。それは一冊の纏まったテキストではなく「雑誌」を取り上げた初の試みとして取り組まれた。その研究会では『精神界』第1巻第1号から第3巻第6号までに清沢の名義で発表された、いわゆる「『精神界』所収論文」を中心に先行研究を踏まえながら各論稿の文脈(加筆・修正)に留意し、読解されてきた。(『親鸞仏教センター通信』第35号を参照)

 本年度より開始した第7期でも再び『精神界』を取り上げるのであるが、以前の研究会とは視点を変えて清沢没後、すなわち『精神界』第3巻第6号以降にみられる弟子らの論稿や諸々の記事を手がかりとして、清沢の宗教的・思想的な言説が弟子らに与えた影響を意識し「語られる清沢満之」という視点をもって再読する。

 その際に注意しなければならないのは先行研究(名和達宣「哲学者・清沢満之と「精神主義」という経験」〔『現代と親鸞』42号、2020〕)でも述べられているように、「清沢中心史観」という観点の検討に終始してしまわないこと、『精神界』を取り扱う場合、特定の論稿・人物に集中していることに留意し、清沢という人物が『精神界』の中でいかに語られてきたかということを中心に読み解く必要がある。

 本研究会では特に『精神界』第3巻第6号以降に掲載された清沢の思想を解釈した論稿、清沢を偲ぶ論稿、及び各地方の臘扇忌(清沢の年忌法要)の記事を中心に検討するが、必要に応じて他の雑誌・書籍も取り上げる。なお、『精神界』の中でも、清沢の七回忌・十三回忌を縁として刊行された第9巻第6号(明治42年6月)「清沢先生七周忌記念」並びに第15巻第6号(大正4年6月)「清沢先生十三周年記念号」と題した特集号は注目される。ここに『精神界』誌上で論じられた「語られる清沢満之」が顕著に現れているとともに、清沢の宗教的・思想的な言説が後世に与えた影響も確認できるからである。

 『精神界』時代に清沢満之がどのように語られたのか、これを明らかにしていくことは現代社会における清沢満之研究の意義を探る作業の一助をなすと考えている。
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