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研究活動報告
聖典の試訳:『歎異抄』研究会
 仏教は、お釈迦様の教え(音声言語)を聞いた弟子たちが経(文字言語)としてまとめた言葉の体系である。お釈迦様が、自ら執筆されたお経はない。ましてテープレコーダーがあったわけではないから、物理的にお釈迦様の言葉が記録されているわけではない。ただ、その教えを聞いて救われた弟子の感動が残されているだけである。「如是我聞(によぜがもん)」とは、このように教えが聞こえることによって、私は救われましたという確証の記録である。
 そう考えてみると、この『歎異抄』という書物は、まさに「如是我聞」の書であることに改めて気づかされるのである。第二条は、親鸞の言葉によって救われた弟子の言葉である。その意味で、まさしく『歎異抄』は「大乗経典」に値する書物であった。(武田定光)
『歎異抄』試訳 <第二条> その2 >> PDF版はこちら
原文
 たとい、法然聖人(ほうねんしようにん)にすかされまいらせて、念仏して地獄(じごく)におちたりとも、さらに後悔(こうかい)すべからずそうろう。
現代語訳
 もしかりに、法然上人にだまされて念仏して地獄に堕(お)ちたとしても、決して後悔はしない。
 そのゆえは、自余(じよ)の行(ぎよう)もはげみて、仏(ぶつ)になるべかりける身(み)が、念仏をもうして、地獄にもおちてそうらわばこそ、すかされたてまつりて、という後悔もそうらわめ。
 というのは、念仏以外のさまざまな努力を積みかさねることによって、仏になることのできる身が、念仏という行為で地獄へ堕ちたのならば、「だまされた」という後悔もあるであろう。
 いずれの行もおよびがたき身なれば、とても地獄は一定(いちじよう)すみかぞかし。
 本来、どのような努力によっても、仏になることのできない身であるから、どうもがいても地獄は私の必然的な居場所なのである。
 弥陀(みだ)の本願まこと(1)におわしまさば、釈尊の説教、虚言(きよごん)なるべからず。仏説まことにおわしまさば、善導(ぜんどう)の御釈(おんしやく)、虚言(きよごん)したまうべからず。
 弥陀の本願が真実(まこと)であるならば、釈尊の教えがフィクションであるはずがない。また、釈尊の教えが真実(まこと)であるならば、善導の解釈も虚構(きよこう)であろうはずがない。
 善導の御釈まことならば、法然のおおせそらごとならんや。法然のおおせまことならば、親鸞(しんらん)がもうすむね、またもって、むなしかるべからずそうろうか。
 また、善導の解釈が本当であるならば、法然の言葉が虚しいはずがあろうか。また、法然の言葉が本当であるならば、私《親鸞》がお話する趣旨も、また無内容ではないといえるのではなかろうか。
 詮(せん)ずるところ、愚身(ぐしん)の信心におきてはかくのごとし。このうえは、念仏をとりて信じたてまつらんとも、またすてんとも、面々(めんめん)の御(おん)はからいなりと云々
 要するに、我が信心はこのようなものである。このうえは、念仏を信じようとも、また捨てようとも、あなた方ひとりひとりが決断することである。
(原文は、東本願寺発行の『真宗聖典』を参照した)
語注
(1) 【弥陀の本願まこと】客観的な真理ではなく、衆生(しゆじよう)の価値意識の虚偽性を徹底して批判してくるはたらきを「まこと」という。その「まこと」のはたらきを、釈尊は『大無量寿経』に「弥陀の本願」と表現したのである。
(訳・語註・補注:センター)
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