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親鸞仏教センター通信
第81号 June 2022
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新型コロナウイルスに想う

親鸞仏教センター所長 本多 弘之
 コロナウイルスが蔓延しはじめて、すでに2年半を超えた。次々に変異株が生まれ、世界中をコロナ騒ぎに巻き込んでいく。人間の側は、対応するのに大わらわであり、ワクチンの開発で収まるかと期待されたのだが、相変わらずの感染者の数字ではある。

 この中で、人間にとって何が最も大切なのかという問題が、見えにくくなってきたようである。社会生活の持続が、少しずつ変化してはいても、目に見えて変化しているようではなかったが、このコロナ騒動によって一気に社会の生活感覚が切断されるような激変を経験することになった。

  その影響は我らの仏教界においても、特に聞法活動の中止が相次いで起こり、御門徒の意識もそれどころではないという有様となっている。「不要不急」の場合は外出をしないように、という注意事項が一人歩きをして、すべての聞法の会座が閉ざさざるを得なくなっているのである。

 『大無量寿経』のいわゆる三毒五悪段のはじめに、この世の人々は「薄俗にして共に不急の事を諍(あらそ)う」(東本願寺版『真宗聖典』、58頁)と言われている。忙しい、忙しいと思いながら、実は最も大切なことを忘れていると言うのである。つまり、自己を問うことを忘れているのではないか、と言われているのである。

 親鸞仏教センターが立ち上がって、すでに22年目に入ろうとしている。現代に親鸞思想を開いていくことを目標に立て、「現代」と「親鸞」の双方の学びを持続してきたのであった。その現代とは何か。それは、常に動いている状況であり、新しい思想課題やそれぞれの専門分野の先端的研究に学んでいかなければならない。そしてその一方で、親鸞思想のもつ信念の内面の開発が、自己にとって常に新鮮な要求として持続していないのであれば、現代に対して発信力をもち得ないであろう。

 幸いにも、このような親鸞仏教センターの試みに、同感して参加してくださる若い研究者が次々と現れて、この願いを引き受けてくださっている。この現代と親鸞の学びへの情熱が、角度を変えたり課題の革新を図ったりしながら持続できていることは、まことに不思議なことである。

 現代は、総体として物質文明の進化発展に急であり、精神文化はともすれば忘れ去られていくようである。中でも、「宗教的なるもの」は、確かに説得力を失ったかの如くである。特に、旧来の非科学的世界観に固執する教義では、説得力をもち得ないであろう。これらを譬喩的表現として、現代人に精神の深みの自覚、そして精神統一の目覚めを呼びかけなければならない時なのではないかと思うのである。
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